遠距離介護について

NPO法人パオッコが主催する遠距離介護セミナー2018が大阪であり、参加しようと思っている。テーマは「親のお金にまつわるトラブルを防ぐ方法」とのこと。定員は100名で参加費は無料。

参加しようと思った理由は主に以下の3点。
・以前から遠距離介護パオッコの活動に興味を持っていた
・成年後見人の仕事に関係するテーマだから
・父が遠距離介護の当時者だから

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遠距離介護パオッコ

パオッコという団体がある。太田差惠子氏が理事長をしているNPO法人で、遠距離介護をしている家族、これから遠距離介護をするかもしれない家族のための団体だ。遠距離介護のための情報交換の機会を提供しており、パオッコ通信、パオッコサロン、そして今回僕が参加するようなセミナーを行っている。サイトには本を購入しなくても、サイトの画面から直接読めるデジタル冊子があり、内容も充実しておりなかなか親切である。

スクリーンショット 2018-10-23 12


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http://paokko.org/problem04/

お金にまつわるトラブルを防ぐ方法

成年後見人に求められる主な仕事はなんといっても財産管理である。法律行為(介護サービス事業所との契約など)も仕事としてあるが、やはりお金の管理が重視される。まさにお金のトラブルを防ぐ仕事で、その辺りの勉強のためにもセミナーの内容には関心がある。法定後見を使わなくても防げるお金のトラブルの解決方法があれば、利用者側に情報提供したいと思っている。後見制度はやはりまだまだ使いにくい側面があると感じる。

講師は外岡潤さんという弁護士。この人はホームヘルパーの資格も持っており、介護に関する法律トラブルを専門に扱っているという変わった弁護士さんである。以前ネットでふと外岡氏のサイトを見つけ、介護を専門にしていて面白いなと思っていた。http://www.okagesama.jp/

父親が遠距離介護の当事者

前にもブログに書いていたと思うけれど、福岡で一人暮らししている祖母は認知症で、介護サービスを利用しながら生活している。要介護度は1。認知症は軽度〜中程度の間くらいである。その祖母の介護に関わっているのが僕の父親である。

親族関係が僕の視点から書くとややこしいので、祖母本人から見た呼称で書いていく。本人の夫は数年前に死去しており、現在は県営住宅に一人暮らしである。子供は4人おり、長男(僕の父)は大阪在住、長女と次男は関東に、次女は福岡県内にいるが本人とトラブルを起こし、支援は望めない状態となっている。長男がキーパーソンである。長女は介護について相談相手にはなるが、具体的な支援は何もしないと表明しており、次男は相談相手にすらならない。ということで、長男以外の子供の支援は望めない状態である。孫(僕)は長男とときどき福岡まで様子を見に行ったり、孫だけで様子を見に行ったりしており、協力はしている。

福岡で一人暮らししている祖母が入院

その祖母が先週の中頃に肺炎で入院したと知らせがはいった。デイサービスの利用中に職員が体調の変化に気づき、かかりつけの病院に受診させてくれたのだ。そして肺炎が見つかり、入院になった。医者の見立てでは2週間程度の入院で、肺炎そのものは軽度らしかった。父は、入院の知らせを受けた2日後に福岡まで行き、入院時の手続きと主治医から説明を受けた。肺炎は治るだろうが、認知症があるから介護施設に入居したほうがいいのではないか、と言われたらしい。

すんなり退院できるか、施設を探さなくてはいけないか

「肺炎は治りました。でも寝たきりになりました」なんて話は今でも多くある。現時点ではなんとも言えないが、果たして祖母はすんなり退院して以前と同じ在宅生活に戻れるだろうか。父は、前々から認知症の一人暮らしに不安を持っていた。祖母は80代の後半である。認知症がなくても、一人暮らしはリスクが高い。今まで転倒とか火事とかがなかったのは単に幸運だっただけである。

僕は父親にはギリギリまで在宅でいけるなら在宅生活のほうがいい、と主張してきた。でも父は何かあるたびに大阪から福岡まで行って物事を処理することに疲れてきていた。時間もお金もかかるし、父自身もあまり体調が良いとは言えない。胃潰瘍だし、膝が痛くて歩くのもしんどいときがある。介護施設に入居してくれれば、楽になると考えている。僕の経験上、介護施設に入居したといって、一概に関わり方が楽になるわけでもないのだが。そういうのは入居する介護施設によるのだ。

父は医者が「介護施設を探したほうがいい」と言ったので、医者が口利きして良い介護施設を見つけてくれるだろう、と僕に話した。冗談言ってはいけない。病院の医者はそんなことはしない。退院先を見つけるのは病院の相談員の仕事である。そして(これは僕の偏見かもしれないが)、病院の相談員はベッドコントロールが優先なのだ。入居後のことまで考えて、ものすごく親身になって介護施設を探してくれるわけではない。父にとって、祖母はたった一人の母親だけれど、相談員にとってはたくさんいる入院患者の一人に過ぎない。いや、親切で有能な相談員なら期待してもいい。そういう相談員はちゃんといる(フォロー)。でも、たとえそんな相談員がいたとしても、生活する所(終末期を過ごすことになるかもしれない所)を決めるという大事なことは他人に全面的に任せるべきではない、と僕は思う。一人の家族としても、一人のソーシャルワーカーとしても。

遠距離介護は情報戦である

パオッコのサイトにも書かれていたが、遠距離介護は情報戦なのだ。遠距離に限らず、よりよい介護生活を得ようとするなら情報がとても大切になる。でも情報は収集するばかりでは意味がなく、その情報を分析する必要がある。これだけのネット社会でも、介護施設や介護サービスの情報はネットにあまり上がっておらず、ほしい情報がないことが多い。一般的な介護の知識などはネットを探せばいくらでも出てくるが、自分の親に役立つ情報を探すとなると、それはそれでまた難しい。介護は非常に個別性が高く、一般的な介護の知識・情報だけでは役に立たないからだ。介護経験のない人が集めた情報を有益なものとして分析し、活用するのはさらに困難だと思う。

介護というものは、嬉々として自ら情報を探す種類のものではない。僕はガジェットが好きで、新しい製品の情報をネットや雑誌で詳しく調べる。ガジェットを購入することはあまりなくて、その情報集め自体を楽しんでいる節がある。ほとんど趣味である。でも介護の情報を集める人は、みんな仕方なく、止むに止まれず情報を集めるのだ。当たり前だが趣味とは違う。

僕がここに書いている文章も、そんな人々のために少しでも役に立てればな、と思っているのだけれど。

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