介護職不足問題について 現役ケアマネの本音から

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いまさら感が強い、介護職不足問題についての記事。「うん、そんなことわかってるけど、それで?」と聞き返したくなる。数年前の厚生労働省の調査(介護人材についてとかなんとか)では、介護人材について「それほど不足していない」という事業所のほうが多かった。なぜ覚えているのかというと「これ本当かよ?」と印象深い結果だったから。周りでは「足りない、足りない」と聞くのに、調査ではぜんぜん別の結果だった。

僕が統計資料を手放しで信頼できないのは、統計のとり方や、結果を出す段階で、調査側が操作しようと思えばいくらでも操作できるからである。また、調査するからには調査側に何らかの意図、目的がある。それが無意識レベルで結果に影響を与えないわけがないと思っているからだ。調査側の主観を極力排除する統計をとろうとすると、金も手間も時間もかかる。そんな統計調査ばかりではない。

と言いつつ、今回これを取り上げてみた。

今年1月1日時点の職員の状況について、64.3%の特別養護老人ホームが「不足」と回答。前回調査の2016年7月1日時点は46.9%で、17.4ポイント高くなっていた。「不足」と答えた特養のうち、およそ1割が利用者の受け入れを制限しているという。制限しているところでは、1施設あたり11.1床の空床が生じていた。「要員不足はより深刻化している」。福祉医療機構はそう指摘した。

特養、介護職不足が深刻化 受け入れ制限で空床も 25%が技能実習を検討

ケアマネタイムス http://www.care-mane.com/member/news/9568?btn_id=ranking-comment&CID=&TCD=0&CP=1

このサイトには現役のケアマネのコメントが書き込まれているのだが、この記事に寄せられたコメント数が短期間のうちに急上昇したので、いくつか取り上げてみたくなったのだ。みんな自分の主観全開である。偏りはもちろんあるだろう。でもこういう主観の集まりの中で、共通するものが見えてくる。それが大事だと僕は考えている。

コメントはサイトに登録してログインしないと読めないので、いくつか僕の主観でとりあげてみた。だいたいは「それ見たことか!」という意見が大半だったが。

私が特養で働き始めたころは措置制度で当時給料やボーナスもでか かったなあと。介護保険開始から諸手当のカットやボーナス支給率 のカット。年収激減でした。それから介護保険改正のたびに先細り している。
後輩に聴くとその特養でも人員不足が深刻になっているという。
魅力がない職場は金の切れ目が縁の切れ目、給与が下がればやめて いく。
金銭面以外の魅力、施設の質などでスタッフをひきつけないと外国 人も辞めますよ。
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by 介護の親方(在宅)

2018-07-30 10:48

これは僕も以前いた職場で同僚から聞いた。措置時代のほうが給料が良かったらしい。しかも、この介護の親方さんのところとは違い、僕が勤めていたその社会福祉法人は、措置時代に入職した職員は当時の号俸のままということだった(本当かまでは調べられなかったが)。介護保険開始以降に入職した職員とは給料ベースが違うということらしかった。

昔のほうが良かった、なんて懐古主義には陥りたくないけれど(そもそも良かった思いなんてしたことがない)、事実昔のほうが良かったのかもしれない。今ほど人材不足が叫ばれていたわけでもないのだし。

コメントにもあるように、外国人だから給料が日本人なみにもらえれば辞めないだろうと考えるのは間違っていると僕も思う。介護職は給料が悪いから辞めるのではない。経営者がアホだったり、人間関係に行き詰まって辞めていくのだ。もし外国人が辞めなければ、先に辞めていくのは日本人のほうだ。こういうのを本末転倒と言うんでしたっけ?

すでにご意見あるように、特養だけな訳ないです。全介護職員が大 幅に不足しています。この20年で初めてじゃないかな、ここまで 厳しい状況なのは・・・・
「こいつ虐待しそうだな・・・介護に向くわけない思考だな・・・ 」とわかっていても、取りたくなくても、取らざる得ない状況です 。それでいて介護の質を上げろと色々とやることは増えている。
この状況は異常ですよ。狂気の沙汰です。
この流れを踏まえて、何とか早急な改善をお願いしたいのですが・ ・・何とか方法はないものですかね・・・・小手先のやり取りはい らないから、本当の意味で核心に触れた議論をして欲しいです。
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by 文学(在宅)

2018-07-30 12:20

他のケアマネのコメントにもあったが、不足しているのは特養だけではない。老健もグループホームも有料老人ホームも不足しているし、在宅介護サービスの現場でもそうだ。施設には介護職員の配置基準がある。もしその基準を下回るようなことになれば、入居者を制限しなければいけないし、入居者がすでにいるなら派遣会社でもなんでも使って介護職を配置基準まで戻さないといけない。派遣会社から介護職を送ってもらうとかなりのコストになる。

施設勤務者には資格は必要とされないし(もう資格が必要としたほうがいいと思うが)、背に腹は変えられない経営者はそれこそどんな人でも雇おうとする。年齢や性差はもちろん関係ない。

60歳から介護の仕事始めましたという人はざらである。学歴も関係ない。中卒、高卒、大卒、大学院卒が同じ仕事内容で働いている。出世にもあまり関係しない。とにかく長く勤めるか、リーダーの資質があれば学歴に関係なく主任・課長クラスにはすぐなれる。

前歴もあまり関係ないかもしれない。なにせ刑務所のなかでも介護職養成講座が開かれているくらいである。そう考えると、介護業界って能力次第で上に行ける、かなり平等な世界なのではないか?と思えてくる。

あと今回の記事には関係ないけれど、刑務所の中は高齢化のため、すでに老人ホーム化している。

「老いる受刑者 変わる刑務所」(時論公論)
NHK http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/287024.html

服役者が服役者を介助しているのである。これについてはまたどこかで記事にしたい。

介護職員が不足しているから無資格者でも雇う→介護の質が下がった り、接遇ができていないこともある→業務が大変になる→退職、離職 者が出る→職員が不足する・・・ということの堂々巡りと聞いたこと があります。
国は負のループをどこで、どんな方法で断ち切ろうと考えているの でしょうか?
でも国の考えは、実際に働いている私たちの望むこととは全然違う のだろうけど。
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by ぱりぱり(施設)

2018-07-30 13:49

このコメントにあるように、この負のループで職員が辞めていく。無資格者がいちように駄目というわけではなく、介護の仕事に向いているかどうかは資格のみでは決められない。ただ、やはりなんの知識も技術も持っていません、という人は現場の負担になる。しっかり現場で教える体制ができていれば、逆に手垢のついていないまっさらな人のほうがいいのだろうが、そんな余裕をもっている法人はわずかだ。まあそれは法人経営者の手腕の問題なのだが。

国は負のループを断ち切ろなんて発想がないからこそ、外国人介護職を入れようとしているのではないでしょうか?


特養では人員が確保出来ていない為にご利用者様の制限をしている 施設が多いとニュースなどでも耳にするが、私が働いていた長野県 の老健では人員が確保出来ていないのにご利用者様は規定以上の人 数を入れて居ました。労働基準局などには水増し人数を伝えていま す。騙される労基もどうかと思う。 退職しようとすると転職先に言いふらすと脅され強制的に離職止め をされたり、どうにか退職出来たとしても有給休暇の消化はさせて 貰えませんでした。
その前の埼玉県のグループホームではサービス残業、サービス出勤 が当たり前で、何処までが仕事なのかが解りませんでした。
ちょっと話がそれてしまいましたが、私が言いたいのは、職場環境 を見直さない限り、職員なんて増えないって事です。(後略)
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by 瑞雲

2018-08-02 00:22

僕は上記のような不正をしているところで働いたことはないが、噂は自然と耳に入ってくる。まあブラック企業は同じようなことをしているわけで、そんな企業は早々に辞めるべきである。田舎に住んでいる人はちょっと難しいかもしれないが、ちょっと人口規模の大きい地域なら介護の職場はたくさんあるはず。

いいね!でもそんなことは5年前から言われていたよ。今更感が半 端ない。
でもこれはいいことです。
成り手がなくて、特養も老健もサ高住に有料が潰れてしまえばいい 。
そこまでにならないと国も本人も家族も介護職のありがたみがわか ないでしょうから。
あと、医療職もありがたみがわかないでしょう。
そうすれば看護職より給料が上がるかもね、
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by taknawa(在宅)

2018-08-01 21:32

かなりストレスたまってる感じですね。まあ言いたいことはよく分かる。給料(は無理と分かっていても)せめて看護職と同等にしてほしい。あと忘れていけないのがケアマネの給料も。現状は仕事内容に比べて安すぎる。人の生死に関わる職業なのになんで?

もとの調査資料は以下のリンクから読むことができる。興味のある方はどうぞ。読まなくても実感として分かっている、という方はもちろん読む必要はない。

福祉医療機構 http://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/180727_no.3.pdf

辛辣だったり、感情的だったり、冷徹だったりと、日々、現場に対峙しているケアマネらしい意見ばかりだったと思う。要はみんな不満がたまっているのだ。

不満や愚痴ばかりいってもなんの解決にもならないと言う人がいる。それも一理あるが、一理だけである。不満を抱えながらもなんとかまともな仕事を続けるためには、はけ口がどこかに必要なのだ。コメント数が急上昇したのは、どこかしらにはけ口を求める証拠ではないか。けっきょく僕も、そういった所に共感を持ったのかもしれない。

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